ビジネスの裏側

揺れる「赤福」…実母が息子社長を追い落とすお家騒動を生んだ「経営方針の対立」とは

 その一つが「第2おかげ横丁構想」だ。益嗣氏は常々、「はたごのような外観で、ビジネスホテル並みの低料金の宿泊街を建てる。そこでは夕飯を出さず、宿泊客がおかげ横丁などで食事するような流れを作りたい」と考えており、県や市、財界の間で水面下で調整されているという。

勝子氏は“ワンポイントリリーフ”か

 とはいえ、益嗣氏も勝子氏も70歳を超える高齢だ。地元関係者からは、「近いうちに新社長が決まるのではないか」との声も聞かれる。地元県議は「将来的には次男の吉司氏(おにぎりせんべいのマスヤ社長)に譲り受ける算段があるのかもしれない」とみる。

 一方で、典保氏が復帰するとの見方もある。今回の人事で、新たに典保氏の妻の朋恵氏が取締役に名を連ねた。「将来の『おかみ』を期待されているのかもしれない。今回は、従来路線を離れて突っ走ってきた典保氏にお灸をすえたのではないか」(財界関係者)との見方もある。

 益嗣氏らは多くを語らないため、お家騒動は憶測が憶測を呼ぶ事態に発展している。少なくとも、親子間のクーデターともいえる今回の泥沼人事で、赤福のイメージダウンは避けられない情勢だ。

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