奈良市在住 枦山隆選手 ベンチプレス世界大会 初出場で優勝

 ■「家族や職場の支えに感謝」

 4月に英国で開催されたパワーリフティング競技「ベンチプレス」の世界マスターズ選手権大会66キロ級に初出場で優勝を果たした奈良市在住の枦山(はぜやま)隆選手(41)が9日、奈良県庁で優勝を報告した。腰などを痛め、「これで引退」と思って挑んだという枦山選手は、「メダルは家族や職場の支えのおかげ。感謝の気持ちでいっぱいです」と周囲への感謝の言葉を繰り返した。県庁訪れ報告

 ベンチプレスは、ベンチに横たわった状態でバーベルを胸の上に一定時間上げた重量を競う競技。今回で14回目となる世界マスターズ大会は、男子は全8階級で実施され、17カ国から190人の選手が出場。枦山選手は192・5キロを上げ、県内在住選手初の優勝を果たした。

 「もともと身体を鍛えるのが好き」という枦山選手は会社勤務の傍ら、15年前から学園前(生駒市)のスポーツジムに通っていたところ、選手から「スカウトされて」平成11年、26歳で本格的に競技の道へ。多くの選手を輩出している「K’S GYM」(大阪市)に通いはじめると、世界チャンピオンで同ジムオーナーの児玉大紀選手から嘱望される存在となった。

 全日本大会でも3位入賞を果たすなど、徐々に頭角を現した。170センチとベンチプレス競技では珍しい高身長は競技には不利だが、「弓矢のようにブリッジを組み、足と腕をしっかり張るようなフォームづくり」で克服してきたという。

 だが、体への負荷は大きい。腰や肩などを痛め、何度もドクターストップがかかった。それでも昨年9月に北九州市で開かれた「全日本マスターズベンチプレス選手権大会」で2位に入り、世界大会への出場資格を獲得。「最後の引退試合と思って挑んだ」という枦山選手は、「必ずメダルをとるという確信をもっていた」と強い気持ちで臨んだと振り返る。

 15年間の競技生活で、「あと一歩」で逃してきたという「優勝」。枦山選手は「児玉さんの背中をずっと見てきて、ようやく長年の思いを遂げることができた。今回のメダルは、ほんまの宝物です」と笑った。

 選手や関係者からの期待も大きく、枦山選手は競技続行を決意。1階級上の74キロ級でメダルを狙い、2階級制覇に向けて今年11月末の全日本大会に出場するという。

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