狙え7・5兆円市場 「新電力」参入200社突破 トヨタ、パナ、ワタミも

 通信大手のソフトバンクは今春にも企業向けの電力小売りに参入。家庭向け市場が開放されれば、携帯電話との併売なども検討する。ワタミも5月からグループの外食店などに電気を供給し、家庭向けも視野に入れる。

 昨年5月末に82社だった新電力は同年末に126社、5月7日時点で215社と急増。トヨタ自動車やパナソニックなど大手メーカーも本体や関連会社で新電力に登録している。

 一方、工場などの大口契約に続き、家庭向けの自由化で顧客離れが進むことを懸念する大手電力は、供給エリアをまたぐ競争に乗り出した。

 既に関西電力と中部電力は、首都圏での電力小売りに参入。関電は子会社を通じオフィスビルなど十数件に供給。中部電は昨年10月に新電力のダイヤモンドパワー(東京都)を買収し、25年度の販売電力量は前年度比5%増の約4億キロワット時と伸びてきた。東電もエリア外の電力供給に参入し、域外で3年後に340億円の販売を目指す。

 経産省によると、自由化される家庭向け市場は首都圏を抱える東京電力管内が約3分の1を占めが、関西や中京圏など大都市を中心に全国に広がっている。

 今後、販売する電力を確保するため、他社と手を結んで発電所を建設したり、大手電力が異業種の発電所から電力を購入するなど市場争奪戦に備えた態勢づくりが本格化しそうだ。

(藤原章裕)