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娘は洗濯機に入れて回され、唐辛子10本を口に入れられ、腹を20回以上踏まれて死んだ…韓国の「鬼母」、社会の無力

 昼間にこうした虐待を繰り返した継母は、父親が仕事から帰ると、「(姉妹が)ウソをついた」「反抗した」などと吹き込んだ。それを信じた父親は、子供たちにさらに暴行を加えたという。

 それだけではない。父親は、虐待され、2日間も放置された妹の様子を撮影し、葬儀の際に姉に見せていたとされる。

 まさに地獄絵だ。

見て見ぬふりの児童相談機関と学校

 こうした虐待を見抜くチャンスがなかったわけではなかった。しかし関係機関は父母からの執拗(しつよう)な抗議を受け、見て見ぬふりを決め込んだ。

 姉妹を保護しようとした親類がいたが、継母らは、この親類の子供から「(姉妹が)性的暴行を受けた」などと児童保護機関に届け出るなどし、この親類を遠ざけた。

 また、暴行を受けた姉は12年10月ごろ、地元の警察署を訪ねて「父と母から叩(たた)かれる」と訴えた。ところが担当者は継母を呼び、形だけの事情聴取をしただけだった。

 学校や行政機関にも救い出す機会はあった。姉妹は13年6月に小学校を転校したが、転校以前から体中があざだらけになっていた。転校後、妹の小学校担任が腫れ上がった顔面を見て、慌てて児童保護機関に通報。顔だけでなく、腕や足に青あざができ、胸には噛(か)みついた跡さえあったという。

 しかし児童保護機関は家庭訪問と電話での相談をしただけ。姉妹を保護しなかった。その後、妹が両耳から出血し、教諭に「継母に首を絞められた」と訴えたため、教諭が再び児童保護機関に通報した。それでも、児童保護機関は継母にカウンセリングをしただけだった。

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