羽田-米国便に「スカイ・マーシャル」 拳銃携行、東京五輪へテロ対策強化

 ハイジャックなどの機内トラブルに即応するため、拳銃などを携行した警視庁の私服警察官が羽田空港-米国直行便の一部に搭乗していることが20日、警察関係者への取材で分かった。

 羽田空港の国際線の発着枠が拡充されたのに伴い、4月から運用を本格化。2016年に日本で開催予定の主要8カ国首脳会議(G8サミット)、20年の東京五輪を見据え、テロ対策の強化が進められている。

 搭乗しているのは、機内専門の特殊部隊「スカイ・マーシャル」。1960年代に米国で創設され、2001年の米中枢同時テロを機に大幅に増強し、各国にも導入を求めてきた。

 日本では02年のサッカーW杯日韓大会の際に試験的に導入。06年12月に策定した「テロの未然防止に関する行動計画」に本格導入が盛り込まれ、成田空港と関西国際空港をそれぞれ管轄する千葉県警と大阪府警に先行配備された。

 保安上の理由で具体的な運用方法は明らかにされていないが、テロ情報が寄せられた場合などに拳銃を携行した複数の私服警察官が搭乗し、機長らと連携してハイジャックなどを制圧する。警察関係者は「テロリストにコックピットを奪われないようにするのが最大の任務」と話す。

 羽田空港では日本航空がサンフランシスコ、全日空がロサンゼルスとハワイに毎日1便の直行便を運航。警視庁は数年前からスカイ・マーシャルの導入を検討し、特殊急襲部隊(SAT)経験者らから選抜したメンバーが航空機の基礎知識を学び、実践的な訓練を重ねてきたという。