中国、周永康氏の部下・親族300人も拘束 利権一族、1・5兆円差し押さえ

 貧富の差拡大、役人の汚職蔓延など、社会のひずみが国民の怒りを沸点に達するほど強めている中、習近平国家主席(60)はこれまで「トラもハエも全てたたく」とし、地位に関わりなく汚職摘発を進める方針を強調。報道が事実なら、ついに不文律を破ったことになる。

石油と警察のドン

 周氏には、中国の石油業界の大ボスと、公安(警察)部門のドンという2つの顔がある。江蘇省無錫出身で、1964年に共産党入党。66年に北京石油学院(大学)を卒業後、石油業界に身を投じ、大慶油田の社長(総経理)や、中国最大の国営エネルギー会社で年商40兆円超とされる「中国石油天然ガス集団公司」の社長などを歴任し、98年に国土資源部長(大臣)に就任。さらに2000年に四川省トップの党委書記に抜擢され、02年に党政治局委員として中央政界入りした。

 その後は公安部長や、情報、治安、司法、検察部門を統括する党中央政法委員会の書記(トップ)などを務め、07年に政治局常務委員会入りした。

 周氏の人脈は広く、石油、公安部門に多くの子分を配し、巨額の利権には有象無象の人々が群がっていたとされる。また、収賄と横領、職権乱用などの罪で昨年、無期懲役を言い渡された重慶市の元トップ、薄煕来・元政治局委員(64)とも懇意の仲で、一昨年、薄氏が失脚し、最終処分を常務委員9人で話し合った際、周氏は1人だけ逮捕・起訴に反対したという。