「SNSは空虚」 人間関係を広げることに抵抗を覚えるサイバー非社交性とは

 SNSを利用はするものの、社交的にふるまって人間関係を広げることには抵抗を覚える「サイバー非社交性」について、コーネル大学等の研究者が調査を行った。

「サイバー非社交性」の傾向をもつ人は、このネコたちのように、現実世界で人とつながるほうを好む。 Steve Collender / Shutterstock.com

もしあなたが、オンライン環境で新たな人間関係を築くことに不安を感じるタイプなら、あなたは「サイバー非社交性」(cyber-asociality)かもしれない。コーネル大学とノースカロライナ大学の社会学チームによると、サイバー非社交性とは、現実世界の外には人間関係を広げられない、あるいは広げたくないという、一部の人々にみられる「症状」のことだ。

対照的に、オンラインで意味深く重要な関係を築くことが楽しく、むしろそちらのほうが好きだという人は、「サイバー社交性」を有している。これらは、先ごろ「Information%2C Communication and Society」誌に発表された研究論文での定義だ。

研究共著者であり、コーネル大学で社会学を研究するマシュー・ブラシャーズ准教授は、「われわれの定義するサイバー非社交性とは、現実世界におけるような他者とのつながりを、ソーシャルメディアを通じては持てない、あるいは持ちたいとは思わないような、一部の人々にみられる傾向のことだ」と語る。「サイバー非社交性は、デジタルな交流の世界に出現しつつある、ひとつの現代的な変異かもしれない」

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