ウクライナ情勢

緊迫のクリミア・ルポ 「ロシア編入」求める住民 「権利守るのはプーチンだけ」

 【シンフェロポリ(ウクライナ南部)=遠藤良介】ウクライナ南部クリミア自治共和国の最高会議(議会)は28日までに、クリミアの地位に関する住民投票をウクライナ大統領選と同じ5月25日に行うことを決議した。同自治共和国では多数派のロシア系住民がロシア編入を求める声を強めており、先住のタタール系住民との衝突も起きている。ロシアによる軍事介入の可能性もはらんで緊迫するクリミア情勢が、政変後の新たな焦点となってきた。

 「ロシア! ロシア!」の歓呼が繰り返され、赤青白のロシア国旗や露海軍旗がはためく。自治共和国の首都シンフェロポリの議会前では2月27日、露系住民が政変で発足した親欧米派暫定政権に抗議し、気勢を上げていた。「首都キエフには米国の傀儡(かいらい)政権ができた。くたばれアメリカ!」

 シンフェロポリでは数日前からこうしたデモが続いており、26日にはタタール系との衝突で死者が出た。また27日以降、武装集団が議会や政府庁舎などを占拠し、これも親露派勢力による行動との見方が強い。

 「キエフのクーデターで発足したのはナチズムの非合法政権だ。その権力がクリミアに及ぶことは許さない」。デモに参加した会社経営の男性、エブゲニーさん(36)はこう語り、「われわれの権利を守り、秩序をもたらしてくれるのはロシアとプーチン大統領だけだ」と力説した。

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