長谷川博の写・生

アホウドリ・離陸

 アホウドリにとって、着陸に比べれば、離陸はたやすい。翼を広げながら風に向かって勢いよく走れば、自然に体が宙に浮く。無風のときには、斜面を駆け下らない限り、飛び立てない。

 飛び立とうとするときは、首を上げ、風の方向を確認する。それから、ちょっと糞(ふん)をして、頭を前方に低く突き出し、翼をゆっくりと羽ばたかせ、助走に移る。

 これら一連の動作を知っていれば、離陸を撮影することは簡単である。

 助走中に風が弱くなって、草藪(くさやぶ)に突っ込むこともある。鳥は恥ずかしそうな表情をしていた。