電気ショックで記憶を消す実験に成功

 オランダの研究チームが、電気ショックで記憶を消す実験に成功した。鬱病やトラウマの治療に役立つことが期待されている。

 『Nature Neuroscience』誌に12月23日付けで発表された論文によると、電気けいれん療法(ECT)で数回ショックを与えることにより、不愉快な記憶を脳から消し去ることに成功したという。

 オランダのラドバウド大学ナイメーヘン校の神経科学者マライン・クロースらによる研究チームは、適切な間隔をおいて脳に電気ショックを与えることにより、過去の不愉快なことに関する記憶を効果的に破壊できることを発見した。

 クロース氏の発見は、記憶の固定化(memory consolidation)という理論に基づくものだ。この理論では、記憶は利用されるたびに心の倉庫から取り出され、脳の回路に再び書き込まれるとされている。そして、動物やヒトで行った実験結果の研究から、脳が再固定化の過程にあるときには、記憶が破壊されやすくなると考えられている。

会員限定記事会員サービス詳細