先のソウルでの日韓サッカーで韓国の応援団が掲げた「歴史を忘れた民族には未来はない」と書かれた横断幕が、政治的宣伝行為ではないかと問題になっている。この文句は韓国の独立運動家で歴史家、言論人でもあった申采浩(シン・チェホ)(1880~1936年)の名言といわれる。しかし、出典とされる「朝鮮上古史」など彼の著書には実際には出てこない。どうも後世に彼の志をくんで作られたようだ。
彼が生きた時代は主に日本統治時代だが、いずれにしろこの文句は本来、韓国人自らに向けた戒めと激励のためであって、日本に向けたものではない。その意味は現時点でいえば、「日本に侵略され支配された歴史を忘れず、再びそういう悲劇を招かないようがんばろう」ということになる。ところが今や支配された方(韓国)が支配した方(日本)にしきりに「歴史を忘れるな」と言っている。