女性に多い難病「肺高血圧症」 カテーテルで血管拡張の手術

 そこで、大郷医長らはカテーテルの先にバルーン(風船)を付けた器具を末梢(まっしょう)肺動脈に挿入し、バルーンを膨らませ、狭くなった血管を広げる治療を行った。その結果、3回の治療で血流が再開し、肺の動脈圧や心臓の機能も劇的に改善。1カ月後には歩いて帰宅できるほどに回復した。

 末端の血管に血栓ができるケースは肺高血圧症の半数に見られるが、従来は手術はできず、根本的な治療法がなかった。大郷医長は「肺動脈の末梢血管は静脈に近い構造で傷つきやすく、病気の状態も解明されていなかった。画像診断で細部まで状態が分かるようになったことなどでカテーテル治療が成功するようになりました」。

全国で数カ所

 治療薬の開発も進んでいる。

 肺動脈の血管の壁が厚くなり内側が狭くなるため、血液が流れにくくなる「肺動脈性肺高血圧症」には、血管を拡張させる点滴タイプの血管拡張剤「エポプロステノール」の効果が高いことが明らかになっている。携帯型の輸液ポンプを使うことで、自宅でも持続的に静脈注射できる。飲み薬も数種類開発されており、このような点滴や飲み薬で救命できるようになってきた。

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