女性に多い難病「肺高血圧症」 カテーテルで血管拡張の手術

 歩行時に息切れなどの症状がある「肺高血圧症」。肺動脈の末端が血栓で塞がったり、血管の内側が狭くなったりして、心臓から肺へ血液を送る肺動脈の血圧が高くなる病気だ。進行すればポンプ役の右心室に大きな負担がかかり、心不全も起こす、厚生労働省指定の難病でもある。最近は、治療薬の開発や手術方法の改善で重症化するケースが格段に減少。肺高血圧症治療の全国拠点である国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)の大郷剛・肺循環科医長に新たな治療や今後の課題について聞いた。(坂口至徳)

毎年、増加傾向

 肺高血圧症の患者は女性に多く、年間約2千人とされる。画像診断技術などの発達で新たに病気が見つかるケースも増えており、患者数は毎年増加の傾向にある。

 関西在住の50代の女性は「歩き始めると息が苦しくなる」という症状で同センターに入院。心臓超音波検査などで、慢性的に肺動脈の先の細い血管(直径約2~3ミリ)が血栓で塞がっている「慢性肺血栓塞栓(そくせん)症」で、血液からの酸素が肺で受け取れず、「肺高血圧症」と分かった。

 直径が数センチもある肺動脈の幹の血管に大きな血栓が詰まっている場合は手術で血栓を取り除けばいい。しかし、この女性の場合、末端の血管に小さな血栓があり、塞いでいた。

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