関西の議論

京の元芸妓が明かす「昇る男」と「沈む男」の差は…領収書チェック、ブランドの服、肌の美しさ

 一方、「沈む男」はといえば、すぐに自分の利益を求め、「オレは運が悪い」とこぼし、「だって…」とネガティブな発言をする。周りの男性の顔を浮かべてみよう。誰かに当てはまるかもしれない。

 「挨拶をする。人としたら当たり前のことですが、偉い人ほど、私ら芸舞妓にも挨拶をしてくれはるんです。1人の人間として見てくれてはるんやって、うれしぃなります」

 もっと見てみよう。「昇る男は着るものにこだわる、沈む男はブランドもので身を固める」「昇る男は家庭を犠牲にしない、沈む男は仕事一辺倒でつきすすむ」…と見出しを見ているだけで興味をそそられる。

 「昇る男は『こうしたらいい』と改善策を示すが、沈む男は『こうしたらダメ』と否定する」という項については、「否定するんやのうて、こうしたらええって言ってくれはる方がこっちも素直に聞き入れられます。こちらが間違っていることを言っても、それは違うと頭ごなしには言わはらんと、『そやなぁ、それもおもろいな。ただ、わしはこう思うけどな』という風に。そういう考え方もあるんやなって受け止めてくれはるんです。柔軟な発想をお持ちやからとちゃいますやろか」と竹由さん。

 「それに、なんでも白黒はっきりさせることが、いつも正解とはかぎらへんように思います」と続ける。グローバル化というのは何でも右に倣えではないはずで、「やんわりと対応するしなやかさが強さである」と竹由さんは持論を展開する。日本独特の文化を否定する必要はないのだと。

思わぬ反響 若い女性にも人気

 14歳から踊りの稽古をはじめ、16歳で舞妓に。5年後に襟替えをして芸妓となった。「実は(執筆の依頼を)最初はお断りしたんです」と竹由さんは明かす。

 「私なんかが、そんなん、お兄さん方(男性客)のことをどうのこうのと言われしまへんし…」

 そこをなんとか、という出版社サイドからの再三の依頼で、引き受けることにしたという。

 書くにあたって芸舞妓時代の記憶をたぐり寄せた。そして、一流で居続ける男性には「不思議と共通点がある」ことに気づく。それを、上から目線でも尊敬のまなざしでもない視点で書くように努めた。

 「男の人を類型化するつもりは毛頭ありません。ただ、こういう視点もある、人に言われて再認識できた、という形でお役に立てればうれしく思います」

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