過労死の国・日本-労組の存在意義

(3)入社2カ月で過労自殺した「ワタミ」の26歳女性社員…手帳に「気持ちが沈む。早く動けない。誰か助けて」

 厚生労働省の24年の統計では、従業員千人以上の大企業で労組に加入している労働者は45・8%。千人未満の企業になると5・5%と極端に低いが、ワタミはグループ従業員数6157人でありながら、労組が存在しない。

研修なし、勤務14時間超、経営理念集…「労使一体で改善」

 労働者が労組を結成する権利は、憲法で保障されている。が、美菜と同期入社の女性は、豪に宛てた手紙の中で、入社時に会社から「労組を作ってはならない」という趣旨の説明を受けたことを明かした。なぜかという質問に、担当者は「不満があれば、すぐ上に伝えるから」と答えたともいうのだ。

 神奈川労災保険審査官はこの手紙を証拠として採用し、昨年2月に美菜の過労自殺を労災認定している。

 ワタミグループの広報担当者は、取材に「そのような説明をした事実は確認できない」と回答し、労組がない理由をこう述べた。

 「弊社では労働条件の維持・改善は、労使一体となって検討し決定する方針、風土であり、結果として円滑に実施できている。今後もこの考え方を踏襲する」

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