田所龍一の球界よもやま話

「掛布監督」阻む金銭トラブルの実像はこうだ…誤解でイメージ悪化した「阪神の宝」がタテジマを着る日

金銭トラブルの誤解解けず

 引退して25年。阪神が依然として掛布氏に声をかけないのは、現場から離れすぎた-だけが理由ではないだろう。ある関係者は金銭問題が大きいと指摘する。

 確かにここ数年、掛布氏の名前がスポーツ紙面をにぎわすのは金銭でのトラブルニュースが多い。数億円の借金を抱えているとも言われている。

 だが、本当にそれが原因だとは思えない。プロ野球界では多くのスター選手たちが、株に手を出したり、不動産投資で失敗したり、バブルが弾けたときには十数億円の金銭トラブルに巻き込まれるケースもあったほど。自己破産するOBたちもいるし、そのあと評論家やコーチになって頑張っている人たちも数多くいる。何も掛布氏だけが特別ではない。

 いや、私からすれば、株もしない、不動産にも手を出さない。ギャンブルもしない掛布氏がなぜ、多額の借金を背負うことになったのか不思議なぐらい。一度「なんでやねん?」と聞いたことがある。結局、信じた人にだまされ、裏切られて積み重なった借金。大阪弁でいう「アホやのう」の世界である。

 甘い? その通りだろう。だが、ひとつだけ掛布氏のために弁解したいことがある。世間では掛布氏は現役時代から副業に手を出し、そのたびに失敗している男-というイメージが出来上がっている。だが、それは全くの誤解である。

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