【生活保護を問う・外国人受給者(下)】泡と消えたデカセギ神話、日系ブラジル人女性が家族より日本の生活保護にすがる「理由」(3/3ページ) - 産経ニュース

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生活保護を問う・外国人受給者(下)

泡と消えたデカセギ神話、日系ブラジル人女性が家族より日本の生活保護にすがる「理由」

 ブラジル人居住者が全国最多といわれる浜松市ではリーマン後に一時、ブラジル人の保護率が8%に達した。同市全体の保護率(0・9%)と比較するとその突出ぶりは顕著。

 単純労働に従事する外国人ほど景気の波に左右されやすく、言語の壁から次の就職先もなかなか決まらない。雇用保険の給付期間を挟んで、失業が生活保護に直結しているのが現状だ。

 日本人の配偶者だったフィリピンや中国出身の女性らが夫婦関係の悪化やDV(家庭内暴力)などの理由で離婚しても、子供が日本で教育を受けていれば、シングルマザーとして国内にとどまることに。この場合、「配偶者」から「定住者」へ資格変更して、生活保護を受給するケースも多い。

 「母国に帰っても生活保護の水準まで稼げない人が多い。フリーライド(ただ乗り)感覚の外国人受給者もいる」(ある自治体の担当者)といい、外国人の場合も保護の長期化が懸念されている。

 外国人政策に詳しい関西学院大学経済学部の井口泰教授は「日本語講習の強化や安定した職業につくための外国語での職業資格の取得促進が重要だが、都道府県の主管課に温度差があり、外国人向けの教育訓練の実施が進んでいない。安易に生活保護に移行させないよう、自治体とハローワークとの協力の仕組みを整備することが急務だ」と指摘している。