牧伸二さん自殺、使途不明金の責任が原因か

ウクレレ漫談家、牧伸二さん(享年78)が、投身自殺とみられる衝撃的な死を遂げて一夜明けた30日、動機の一つと見られる金銭トラブルの概要が鮮明になってきた。

牧さんは1999年、東京・浅草を中心に活躍する芸人たちの任意団体「東京演芸協会」(62年創立、会員数約110人)の会長に就任。会員たちの信望も厚かったが、歴代の会長から受け継いで牧さんが管理していた500万円以上の協会の資金が昨年から不明に。このため、会員の間から牧さんの責任を追及する声が高まっていた。

複数の関係者によると、責任を感じた牧さんは昨年暮れ、理事たちに「来年5月30日の総会までに、現金か通帳で500万円用意する。会長を辞めて空気を変えたい」と約束。それを受けて先月28日の理事会で、牧さんは追及される予定だった。が、無断欠席して行方不明となり、翌29日に多摩川で転落死した。

近い関係者からは牧さんの死後、協会に対し「資金は用意するので、不明金の件は不問にしてほしい」という申し出があったという。こうした事態を受け、緊急理事会が30日夜、都内で開かれた。ものまねタレントの原一平副会長(74)は閉会後、「会員の間で会長が協会の資金を使い込んだという噂はあったが、事実ではないと信じている」と話すにとどまった。

昭和の日本で多くの人に愛された茶の間のスターが、くしくも「昭和の日」の29日に帰らぬ人となって事態は思わぬ方向に。今年2月6日には歌手、岡田旬子とのデュエット曲「ひとめ惚れ」を出し、「新曲を出せてうれしい」と周囲に話していたばかりだったが…。

通夜は1日、葬儀・告別式は2日で調整中。近親者のみの密葬で行われるという。喪主は妻、良子(よしこ)さん。7月上旬、協会主催のしのぶ会が東京・浅草ビューホテルで行われる。

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