岡田敏一のエンタメよもやま話

検閲大国・中国に屈する悲しきハリウッド…「世界2位の映画市場」札束で頬を叩かれ

 なぜこんなことになったかというと、全世界の映画市場における中国市場での重要性がぐんぐん高まっているからです。

 ロイター通信などによると、米映画協会(MPAA)が先月21日に発表した昨年の全世界での映画興行収入では、中国が前年比36%増の27億ドル(約2700億円)を記録。遂に日本を抜き、世界2位となりました。ハリウッドにとって中国はもはや無視できないどころか、最も重要な市場となっているのです。

 そして、いろいろ調べていくと、さらに驚くべき事が分かりました。昨年4月16日付米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)によると、何とこの作品、米ウォルト・ディズニー傘下のマーベル・スタジオと、中国の映画製作会社、DMGエンタテインメント(本社・北京)による共同製作だったのです。こんな直球ど真ん中の米国のヒーローもののアクション大作のシリーズ第3弾が米中合作作品だったとは…。

 ちなみに、ハリウッドが、わざわざ中国版を最初から別に作った例は今回が初めてですが、中国市場に配慮して内容を変えたのは、この作品が初めてではありません。

 今年3月29日付ロサンゼルス・タイムズ(電子版)などによると、昨秋公開されたハリウッドのSFタイムトラベルスリラー『LOOPER/ルーパー』(2012年)も、DMGが出資者だった関係で、主要な舞台がフランスから上海に変更され、中国の人気女優シュイ・チンが未来の主人公の妻を演じました。

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