東海道新幹線、老朽化予防で50年延命へ 世界でも珍しい改修工事公開 

 東海道新幹線の橋梁(きょうりょう)やトンネルの大規模改修工事が今年度から始まり、JR東海は18日、瀬田高架橋(大津市)で昨年10月から試験的に実施していた先行工事の状況を報道陣に初公開した。昭和39(1964)年の同新幹線開業以来、全面的な改修工事は初めて。保守点検作業で見つかった不具合の「補修」ではなく、老朽化を事前に防ぐ「予防保全」で、同社は少なくとも50年は延命できるとみている。予防保全の観点からの改修は世界でも珍しいという。

異例の延命“100年”新幹線へ

 工事対象は東京-新大阪間(計515・4キロ)のうち、鉄橋233カ所(計22キロ)とトンネル66カ所(計68キロ)、高架橋(計98キロ)など計約240キロで、工期は平成34年度末までの10年間、費用は計7300億円を見込む。橋の架け替えなど大がかりな工事をせず、補強などの改修だけで強度を保ち、運行やダイヤへの影響は避けられる見込み。

 公開された瀬田高架橋の一部では、鉄筋コンクリートの劣化を防ぐため橋脚などを鋼板で覆い、隙間にモルタル樹脂を流すなどの改修を実施。昨年10月に開始、今年3月に完了した。これにより鉄筋コンクリートが二酸化炭素に触れて劣化することを防ぎ、高架橋の鉄筋量も最大で9倍相当となり、強度も高くなる。