【櫻井よしこ 安倍首相に申す】情報戦 日本に厚い壁(2/4ページ) - 産経ニュース

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櫻井よしこ 安倍首相に申す

情報戦 日本に厚い壁

 ハーバード大学教授のジョセフ・ナイ氏は『中央公論』4月号で、「当時(1972年)、(尖閣諸島に)行政権を及ぼしていたのは日本であるが、中国船舶も時折、日本領海内に入って、中国の法的立場を主張した。中国側から見れば、昨年9月の政府買い上げで、日本はこうした現状を破壊したことになる」と書いた。さらに英紙「エコノミスト」を引用して「中国は公船を日本の領海に送り込むのを控えるべきだ」と中国側に注文をつけながらも、「日本政府は、尖閣諸島を国際海洋保護地域と宣言し、居住も軍事活動も禁じる」のがよいと結んでいる。

 カーチス氏の提言する、尖閣諸島に領土問題が存在すると認めること自体、中国の主張に譲ることである。ナイ氏も日本の領有権主張を必ずしも認めるわけではない。憲法改正に関しては両氏共に極めて慎重、あるいは否定的といってよいだろう。ナイ氏とともにアーミテージ氏らがまとめた昨年8月の「米日同盟」は、「日本は日韓関係を複雑化してやまない歴史問題に向き合うべきだ」として、村山および河野談話の見直しを念頭に「根拠のない(gratuitous)政治宣言を出すことは避けるべきだ」と明記した。