隕石は拾った人、もしくはその土地の所有者の持ち物になる。しかし、国際隕石学会で鑑定し、分類されなければ隕石として認められない。
小島教授は「種類と、地球と衝突する角度により、摩擦を受ける程度が異なり、地表での大きさが変わってくる。ただ、今回は隕石の中で一般的な種類(普通コンドライト)で珍しいものではない。インターネットで高額で売り出すケースもあるらしいが、実際に市場で取引される価格は1グラム数百円程度ではないか」と話している。
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■高校向けに貸し出しも 極地研
国立極地研究所では、南極で収集した1万7000個の隕石を保管・研究し、一部を隣接する南極・北極科学館(入場無料)で展示している。実際の隕石に触れる場所としては国内唯一で、月と火星の隕石もある。
大部分の隕石は、火星と木星の間にある小惑星帯から飛来。成分によって、「石質(せきしつ)隕石」「石鉄隕石」「鉄隕石」の3種に分類される。小島教授は「隕石は地球をつくった原材料。46億年前の太陽系の姿を伝えてくれる貴重な資料」と話している。
同研究所では高校向けの理科教材として隕石の貸し出しも行っている。問い合わせ・申し込みは広報室(電)042・512・0654。