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<独自>尖閣巡視船、一時航行できず 昭和55年建造…老朽化で故障か

尖閣諸島周辺の領海警備中に一時航行不能になったヘリコプター搭載型巡視船「うるま」(11管区海上保安本部提供)
尖閣諸島周辺の領海警備中に一時航行不能になったヘリコプター搭載型巡視船「うるま」(11管区海上保安本部提供)
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巡視船の46%、耐用年数超え

 海上保安庁の巡視船艇は老朽化が進み、382隻のうち、36%の139隻が耐用年数を超えている。海保は尖閣諸島を含む大規模事案に対応するため大型巡視船の新造を進めてきたが、沿岸が活動の中心で、小型の巡視艇で老朽化が目立つ。また、耐用年数を数年後に超過する巡視船艇の中には、不審船・工作船対応など重要任務に就くものもあり、日本周辺海域を網羅的に見渡した計画的な更新が課題となっている。

 海保が所有する巡視船艇は令和3年3月末時点で、外洋で活動する比較的大型の「巡視船」が144隻、沿岸や港内で取り締まり、海難救助に当たる「巡視艇」が238隻ある。耐用年数はいずれも20~25年に設定し、大型巡視船では耐用年数経過後に大規模修繕で15年程度の延命を図ることもある。

 耐用年数を過ぎた139隻の内訳は巡視船29隻、巡視艇110隻。巡視艇の老朽化が特に顕著で、超過割合は46%に上る。海保は順次、新造して代替更新を進めているが、尖閣対応巡視船の増強などが優先されてきたため、追い付いていないのが現状だ。

 昭和に建造された船艇のうち、現役は巡視船14隻。大規模修繕を実施していない巡視船のうち、耐用年数超過の最長は、昭和58年に建造された留萌(るもい)海上保安部所属の中型巡視船「ちとせ」で、年度末に船齢は38年になり耐用年数を13年過ぎる。14隻のうち、1月に尖閣諸島周辺の領海警備中に故障したヘリコプター搭載型巡視船「うるま」など7隻は平成20年代以降、大規模修繕を実施した。

 ただ、7隻の中には大規模修繕による延命年数が迫る船もあり、釧路海保のヘリコプター搭載型巡視船「そうや」は令和7年に修繕から15年が経過する。そうやは船齢42年の現役最古参で、オホーツク海での海氷観測などに従事してきた。代替船を新造する場合、北極海を航行するには新たな環境保護要件を満たす必要があり、高コストになる。同規模船の新造には3年程度必要で、海保は活動海域などを見据えた判断に迫られることになる。

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