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被災地に非情の大雨 「新たな土砂災害も」

雨の中、板で建物を補強する男性。地震で傾いた建物の前に置かれたカラーコーンは強風で倒れていた=15日午後、福島県桑折町(萩原悠久人撮影)
雨の中、板で建物を補強する男性。地震で傾いた建物の前に置かれたカラーコーンは強風で倒れていた=15日午後、福島県桑折町(萩原悠久人撮影)

 3月で発生10年を迎える東日本大震災からの復興を進めてきた東北が、再び「試練」に見舞われた。13日夜に発生し福島、宮城両県で最大震度6強を観測した地震。土砂崩れや建物の損壊などの被害が相次ぐ中、15日の被災地には非情の雨が降り続き、二次災害への不安も高まる。

 福島、宮城両県は15日午後から激しい雨と風に見舞われた。地震で緩んだ地盤により土砂崩れなどの二次災害を招く恐れもあり、被災地は緊張に包まれた。

 「ひび割れが大きく、この雨で被害が広がらないといいが」。震度5強を観測した福島県二本松市の温泉地「岳(だけ)温泉」にある創業約450年の老舗旅館「あだたらの宿 扇や」の女将(おかみ)、鈴木亜矢さん(51)は、不安げに話した。

 岳温泉観光協会によると、建物が破損するなどして15日は所属する宿泊施設のほぼ全てが休館。扇やも壁がひび割れて廊下の天井がはがれ落ち、柱とのつなぎ目に大きな隙間ができたほか、ボイラーが故障するなど、大きな被害を受けた。

 10年前の東日本大震災の際には、発生半年後に台風で約8キロ離れた泉源が断たれ、一時温泉が届かない状態になった。鈴木さんは「震災で地盤が緩んだ影響もあったと聞いた。早急に営業を再開するつもりでいるが、本当にこの大雨が心配」と心細そうだった。

 震度6弱の揺れを観測した宮城県山元町では、地震で土砂崩れが発生し町道の一部が通行止めに。水道管が破損し最大約2900世帯で断水も発生した。15日は雨の中、復旧作業が続けられたが、全世帯で断水が解消されるのは16日以降という。町職員は「大雨で地盤が緩み、新たな土砂災害の発生も懸念される。二次災害に最大限警戒し、注意を呼び掛けている」と語った。

 また町内では農業用のため池2カ所で堤防部分に亀裂が入った。直ちに決壊する可能性は低いというが、雨がしみこむのを防ぐため、ブルーシートを張るなどの応急処置が施された。ため池の近くに住む建材業、増川久信さん(73)は「ため池の管理は地区で担っており、安全のため水を抜いた。危険性はないと聞いているが、この大雨なので崩れないか心配だ」と不安そうに話した。(大森貴弘、石原颯)

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