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東日本大震災「余震」なくなる? 気象庁検討

 東日本大震災の震源域周辺での地震をすべて「余震」と発表してきた運用の見直しを気象庁が検討していることが15日、政府関係者への取材で分かった。震災に直接起因する狭義の余震が減る一方、周辺では新たに発生する確率が高い大きな地震が複数想定されており、「余震だけに注目すると危険性の評価を誤る」などと疑問の声が上がっていた。

 震災以降、気象庁は震源域付近の約21万平方キロメートルの範囲で発生したすべての地震を余震として発表してきたが、震災と直接因果関係がない地震も含まれていた。

 筑波大の八木勇治教授(地震学)によると、巨大地震で生じる余震は(1)巨大地震に直接的に起因する地震(2)巨大地震が原因で生じた状況が誘発する地震(3)震源域周辺の地震-の3つに分かれる。

 震災は、陸側プレート(岩板)に太平洋プレートが潜り込むことで、プレートの間がこすれてひずみが生じ、それが破壊されたのが原因とみられている。

 (1)は、平成23年3月11日の揺れで破壊し尽くされずにプレート間に残っていたひずみが破壊されることで生じる地震のことで、一番厳密な意味での余震だ。

 (2)はプレートの間ではなく、それぞれのプレート内部にたまったひずみが破壊されることで生じる。震災後はそれぞれを東西に引っ張る力も生じてプレート内部にひずみが生じており、これが破壊される。

 (3)は震源域周辺の地震すべてで、(1)と(2)に加え、震災以外の原因で生じたひずみが破壊される地震も含む。

 今月13日の地震は太平洋プレート内部の地震だが、東西から押される力が働いた逆断層型。(2)に該当する可能性もあるが、八木教授は「巨大地震の影響だけでは説明できない」とする。

 震災の震源域付近の震度1以上の地震の数は、平成23年3月にそれまでの100倍超に急増後は減少し、今年1月は震災前の2倍未満に減っていた。八木教授によると(1)や(2)と明確に判断できる地震は最近はほとんど観測されていないといい、「この地域で発生する地震を余震として発表することはそろそろやめたほうがよいのではないか」としている。(荒船清太)

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