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家屋被害 揺れの周期が影響か

 福島県沖で起きた地震は発生から間もなく10年を迎える東日本大震災の巨大地震の影響が今も続いていることを浮き彫りにした。東北地方では今後も大地震の発生が予測されており、引き続き警戒が必要だ。

 東北地方の太平洋側にある日本海溝では、西へ進む海底の太平洋プレート(岩板)が陸側プレートの下に沈み込んでいる。大震災では両プレートの境界部にある断層が大きく動き、マグニチュード(M)9・0の巨大地震が起きた。

 今回の地震は、プレート境界より深い場所にある太平洋プレートの内部で起きた。東西方向から岩盤を押す力が働いて発生した逆断層型で、大震災の影響で生じたと考えられる。

 政府の地震調査委員会は平成31年、日本海溝沿いで起きる地震の発生確率を見直し、青森県東方沖から茨城県沖までの海域で、太平洋プレートの内部を震源とするM7・0~7・5程度の地震が30年以内に60~70%の高い確率で起きると予測していた。今回の地震はそれが現実になった形だ。

 津波が起きるかどうかは主に地震のエネルギーの規模と震源の深さで決まる。今回はM7・3で規模は小さくないが、震源の深さが55キロと深かったため海底は大きく変動せず、被害を伴う津波は生じなかった。

 一方、同じM7・3の阪神大震災と比べて家屋の被害はかなり少ない。東日本大震災後の建て替えで耐震化が進んだことに加え、京都大の境有紀教授(建築安全制御学)は「周期が1秒以下の揺れが大半で、建物に大きな被害を引き起こす1~2秒の揺れが少なかったためだ」と指摘する。

 周期1~2秒の揺れは木造家屋に甚大な被害をもたらすため、阪神大震災では被害拡大の一因となった。周期1秒以下の揺れは、建物より家具などの小さな物に影響しやすい。

 東北沖では福島県だけでなく青森、岩手、宮城各県などの広い範囲で大地震の発生が高い確率で予想されており、防災への高い意識が引き続き求められる。

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