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【縁-災害が結んだ私たち】(7)きっかけ食堂 コロナ禍もオンライン交流で東北との縁つなぐ

きっかけ食堂京都の武田彩代表(本人提供)
きっかけ食堂京都の武田彩代表(本人提供)

 東日本大震災から9年9カ月たった昨年12月11日夜。乾杯の発声に、画面の中の20人ほどが、一斉にヨーグルトを掲げた。オンライン会議システムを使った「きっかけ食堂」の開店だった。

 新型コロナウイルスの影響で昨年6月以降は毎月11日にオンラインで開催し、東北で生産される食材や商品を紹介する。この日のテーマは岩手県岩泉町で作られる「岩泉ヨーグルト」。メンバーの加藤優貴(23)が岩泉ヨーグルトとの出合いを語ると、生産会社の担当者も「『噛むヨーグルト』とも呼ばれるもっちり感が特徴」とPRする。生産工場内をまわるオンライン工場見学会も行われ、参加者から「商品に愛着が湧いた」「岩泉に行ってみたい」との声が上がった。

 加藤は「岩泉町の魅力を知ってもらう入り口になってよかった」と話す。

 きっかけ食堂は平成26年5月、京都からの震災ボランティアツアーを企画運営していた原田奈実(26)が、被災地とつながる「きっかけ」をテーマに、当時通っていた立命館大の同級生らと立ち上げた。

 「福島県が嫌われものになった」

 東京電力福島第1原発事故の風評被害に悩む農家の男性がつぶやいた一言にショックを受けた。「東北の魅力や復興を語り合う場を作ろう」と、京都市内の飲食店を借りて毎月11日の夜に営業を始めた。提供するのは東北の漁師や農家から仕入れた新鮮な魚介類や野菜、地酒。宮城県南三陸町など毎回、特定の市町村に絞って食材をそろえる。

 毎時11分になると初対面の客同士で東北の話題を語り合う「きっかけタイム」が始まる。東北の生産者とテレビ電話をつないだ交流や、語り部を招いて話を聞く取り組みも評判だ。

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