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選挙買収、癒着…政治とカネの1年 相次ぐ事件に自民幹部「緩み切っていた」

河井克行被告、河井案里被告
河井克行被告、河井案里被告

 安倍晋三前首相の後援会をめぐる政治資金問題だけでなく、今年は「政治とカネ」をめぐる事件が相次いだ。選挙買収や業者との癒着。政治家のカネにまつわる疑惑や刑事事件は、国民の政治不信を招きかねず「緩み」がもたらす結果は重大だ。

 法相経験者、国会議員夫妻が選挙の公正さをゆがめる大型買収事件が発覚したのは6月。参院選をめぐり地元議員らに現金を配ったとして、公選法違反(買収)容疑で、元法相で衆院議員、河井克行被告(57)=公判中=と妻の参院議員、案里被告(47)=同=が逮捕された。

 克行被告が配ったとされる現金は総額約2900万円。克行被告は「現金供与は選挙目的ではない」と無罪を主張するが、議員側の多くは証人尋問で「選挙目的」を認めた。「民主主義の根幹を揺るがす前代未聞の悪質な犯罪」。案里被告の公判で検察側はこう指摘した。

 河井夫妻の事件は、別の閣僚経験者の疑惑に波及する。支援者だった鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市)を検察当局が捜索、グループ元代表(87)が複数の農林水産相経験者らに現金を配っていた疑いが発覚。500万円を受領したとされる吉川貴盛元農水相(70)の関係先には25日、家宅捜索が入った。吉川氏は東京地検特捜部の調べに「預かった金で、返すつもりだった」と説明しているというが、国民への説明責任を果たさぬまま衆院議員を辞職した。

 そして前政権トップの安倍氏は政治資金の問題だった。首相を退いた秋以降、特捜部は後援会の政治資金規正法違反事件を捜査。収支報告書に約3千万円の収支を記載しなかったとして24日、前公設第1秘書(61)を略式起訴した。安倍氏は不起訴となったが、自身の後援会の政治資金問題だけに、国民の批判を免れることはできなかった。会見で「道義的責任を痛感する」とわびた。

 政治とカネで揺れた1年。自民党関係者は「久しく検察の捜査が政界に入らず、政治家の規範意識が緩みきっていたのではないか」と指摘した。

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