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袴田さん姉ら笑顔「主張正しく理解」再審開始に期待

記者会見で最高裁の差し戻し決定の論拠とされた証拠品について説明する弁護団=23日、静岡県庁(田中万紀撮影)
記者会見で最高裁の差し戻し決定の論拠とされた証拠品について説明する弁護団=23日、静岡県庁(田中万紀撮影)

 裁判やり直しを認めないとする東京高裁決定を最高裁が取り消し、再び東京高裁で審理されることになった「袴田事件」。死刑囚だった袴田巌さん(84)が釈放後に暮らす故郷・静岡で23日に会見した姉の秀子さん(87)や弁護団は「主張を正しく理解してくれた」などと歓迎し、早期の再審開始決定に期待をにじませた。

 浜松市内の自宅で決定の一報を受けた秀子さんは、「うれしい。巌は無実です」と笑顔。同居する袴田さんを自宅に残して静岡市内の会見場に向かい、「こういう決定が出てよかった。うれしいクリスマスプレゼント。ありがたい」と興奮気味に語った。

 会見に同席した弁護団も「異例の決定」と評価。一方で、新証拠として提出したDNA型鑑定が最高裁で信用性を否定されたことには、「十分に評価されていない」と不満も漏らした。

 秀子さんは静岡地裁が再審開始を決定し、袴田さんが釈放された平成26年3月から、浜松市内の自宅で2人で生活している。袴田さんの日課は自宅周辺の散歩で、健康状態はおおむね良好だ。ただ、長年の拘置所生活による拘禁症の影響で意味の通らない言動がみられ、秀子さんがひげそりや散髪、マッサージをしてあげることもあるという。

 自身が長時間散歩する理由について、「世界がうまくいくようにしている。歩かにゃならん」と語っていた袴田さん。再審請求について尋ねられると、「闘わにゃいかんのだね。儀式で行われているんだから」と口にすることもあった。

 秀子さんによると、釈放直後は無表情だったが、「最近はずいぶん明るくなった」。30年1月には、高裁に再審開始を求める陳述書を提出した、1審静岡地裁の陪席裁判官だった故・熊本典道元裁判官が入院する病院を訪れ、約50年ぶりの再会も果たした。

 支援者らは今年8月、クラウドファンディングを立ち上げ、再審を闘うための資金を募った。10月までに目標額を大きく上回る約1800万円の資金が集まり、秀子さんは「支援をありがたく受け止めている。私たちは再審開始だけをひたすら願っています」と感謝の言葉を述べていた。

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