PR

ニュース 社会

「どんな判決でも康弘君は戻らない」 京アニ事件・武本さん両親 被告起訴へ

赤穂高校での文芸部時代、手作りのカレンダーをバザーで売った。武本康弘さんは5、6月の担当で女戦士の絵を描いた。最近になって赤穂高校の部室から見つかり、一周忌のあとに仲の良かった同級生が持ってきてくれた=兵庫県赤穂市
赤穂高校での文芸部時代、手作りのカレンダーをバザーで売った。武本康弘さんは5、6月の担当で女戦士の絵を描いた。最近になって赤穂高校の部室から見つかり、一周忌のあとに仲の良かった同級生が持ってきてくれた=兵庫県赤穂市

 69人が死傷した京都アニメーション放火殺人事件で、京都地検は勾留期限の16日、殺人罪などで青葉真司容疑者(42)を起訴する見通しだ。「起こってしまったことはどうしようもないし、どんな判決になっても康弘君が戻ってくるわけではない」。事件は一つの節目を迎えるが、犠牲となった武本康弘さん=当時(47)=の父、保夫さん(77)は複雑な心境を語る。(井上裕貴)

 《人に優しく、心豊かに おしまれて死す》

 康弘さんが高校卒業まで過ごした兵庫県赤穂市の実家には、こう刻んだ仏壇が置かれている。仏壇は保夫さんの手作りで、遺影の康弘さんがほほえみかける。「新聞か何かで見ていい言葉と思ったから彫りました」と保夫さんは語る。

 小学生の頃から自作の漫画を描き、勉強も得意だった康弘さん。両親は大学に進学するものと思っていたが、高校3年の進路相談のとき、「大学にはいかない」と告げられた。「驚いたが、自分の意思でアニメの道にいきたいというのを本人の口から聞き、反対はしなかった」と振り返る。

 康弘さんは大阪のアニメ専門学校で2年間学んだ後、京アニに入社したが、当初は「(周りのレベルが高くて)自分では全然かなわない」と口にしていたという。次第に頭角を現した康弘さんは、「らき☆すた」などで監督を務め京アニを代表するアニメーターに。仕事の話はほとんどしなかったが、両親は真剣に取り組む姿を陰で見守っていた。「盆や正月に帰ってきたときも絵を描いていた。締め切りも厳しく、大変な仕事だと思った」

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ