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遺族「絞首刑がふさわしい」 座間9人殺害公判

白石隆浩被告の裁判員裁判が開かれた東京地裁立川支部の法廷=26日午前
白石隆浩被告の裁判員裁判が開かれた東京地裁立川支部の法廷=26日午前

 神奈川県座間市のアパートで平成29年、15~26歳の男女9人が殺害された事件で強盗強制性交殺人などの罪に問われ、26日の裁判員裁判で死刑を求刑された白石隆浩被告(30)は、これまでの20回超の公判でも一貫して「殺害の承諾はなかった」と述べ、検察側の立証にほぼ沿う形での証言に終始して結審した。具体的な殺害状況の直接証拠は被告の供述に限られており、検察側と弁護側の主張は真っ向から対立。厳しい判決も予想される中、どこまで被告の供述を事実として認定するのか、裁判員は難しい判断を迫られている。

 検察側が最終論告で力点を置いたのは、被告の供述の信用性だった。弁護側が「捜査段階から供述が変遷している」とした被害者の抵抗状況などについて、「一時的な記憶の混乱や減退で、事件の発覚直後から一貫した明確な供述は揺らがない」と説明。「わずかな現金と、殺人をてんびんにかけるのは不合理だ」という指摘に対しても、「常識にかなった判断ができる人間なら、そもそも罪を犯さない」と反論した。

 弁護側は最終弁論で、被告の「全体のイメージとして被害者の抵抗があった」という発言について、「あいまいで、忘れるはずのない重要な場面でも『記憶にない』と答えている」と言及。捜査段階での供述との矛盾点が複数存在するとし、「本当は抵抗がなかったが、取り調べの長期化を避けたかったのでは」と虚偽の供述だった可能性を強調した。

 また、弁護側は「9人の命を奪った重大な責任は負わせる」と述べた上で、強盗強制性交殺人罪ではなく、承諾殺人罪や強制性交致死罪などの成立にとどまるとし、「(有期刑のみの承諾殺人罪であれば)死刑は選択できない。裁判員は上っ面を触るだけでなく、精緻な事実認定をしてほしい」と訴えた。

 最後の審理となったこの日の公判には、8番目に殺害されたアルバイトの女性=当時(25)=の父親らが意見陳述で出廷し、「法廷で娘のことを人ごとのように話をしているのを見て、憎しみが一層強くなった」と声を震わせた。また、6遺族が被害者参加制度に基づく「被害者論告」で一様に死刑を求刑し、「『首吊り士』を名乗る被告にとって、絞首刑がふさわしい刑罰だ」とする遺族の言葉も紹介された。

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