偽動画「ディープフェイク」のリンク先掲載 容疑のまとめサイト運営者ら逮捕
人工知能(AI)で作成された女性芸能人の架空アダルト動画を閲覧できるURLを自身が運営するまとめサイトに掲載したとして、警視庁と千葉県警の合同捜査本部は名誉毀損(きそん)の疑いで、男3人を逮捕した。警視庁によると、AIの顔認証技術を悪用した精巧な偽動画「ディープフェイク」が社会問題化する中、まとめサイト運営者を逮捕したのは全国で初めて。
逮捕されたのは会社員、二又(ふたまた)正行(46)=東京都港区白金=と同、山口岳(33)=世田谷区砧、ホテル従業員、窪(くぼ)謙太朗(23)=横浜市港北区鳥山町=の3容疑者。
3人はそれぞれ、まとめサイトを運営。二又容疑者は「芸能人本人ではないと記載しているので名誉毀損ではない」と否認し、他の2容疑者は「サイトのアクセス数を増やしてお金を稼ぎたかった」「自分が動画を作ったわけではないから大丈夫だろうと思った」と容疑を認めている。
逮捕容疑は女性芸能人のディープフェイクのURLをサイトに掲載し、名誉を傷つけたなどとしている。
各容疑者はサイトの広告収入を目当てに、多数のディープフェイクのURLを掲載。二又容疑者は令和元年12月から今年9月にかけて50万円超、窪容疑者も同時期に100万円超の広告収入を得ていたという。
警視庁などは18日、ウェブ広告会社12社に対し、ディープフェイクを掲載するサイトに広告を出さないよう協力を依頼した。