トルコ沖地震死者22人に 780人負傷 ギリシャの島も被害

米地質調査所(USGS)によると、トルコ西部イズミル沿岸のエーゲ海で30日午後2時51分(日本時間同8時51分)、マグニチュード(M)7・0の地震があった。イズミルでは多数の建物が崩落し、生存者の捜索・救助作業が行われている。イズミルや沿岸のギリシャ領サモス島では津波も発生し、少なくとも22人が死亡、780人以上が負傷した。
ロイター通信によると、トルコ当局はイズミルで崩落、破損した17の建物で救助活動を行う一方、被災者のために2000人が収容できるテントを設営した。イズミルの沿岸一帯では津波も起き、冷蔵庫や椅子、テーブルなどが流される動画もSNSにアップされた。英BBC放送はサモス島で津波から避難する人々の映像を放映した。
トルコのエルドアン大統領とギリシャのミツォタキス首相は電話で会談し、互いに相手国の被災地で支援を行う用意があると表明し、協力して対処する方針を示した。トルコは最近、ギリシャと海洋権益が重複する東地中海で資源探査を行うなどして両国関係は悪化していた。
両国は1999年の地震の際には相互に協力し、関係改善の契機になったともいわれる。
(中東支局 佐藤貴生)