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日本郵便待遇格差訴訟の最高裁判決要旨

最高裁判所=東京都千代田区(伴龍二撮影)
最高裁判所=東京都千代田区(伴龍二撮影)

 日本郵便の待遇格差をめぐる15日の最高裁判決の要旨は次の通り。

【扶養手当】

 郵便業務を担当する正社員への扶養手当は、生活保障や福利厚生を図り、扶養親族がいる者の生活設計を容易にすることを通じ、継続的雇用を確保することを目的に支給されている。

 この目的に照らせば、契約社員にも扶養親族がいて、継続的勤務が見込まれるのであれば、支給するのが妥当である。契約社員は原告のように有期労働契約の更新を繰り返して勤務する者もおり、継続的勤務が見込まれているといえる。

【年末年始勤務手当】

 正社員が12月29日から翌年1月3日に勤務した時に支給され、最繁忙期で、多くの労働者が休日として過ごす期間に業務に従事したことへの対価という性質がある。業務内容や難易度にかかわらず、その期間に勤務したことが支給要件で、金額も勤務した時期と時間に応じて一律である。

 こうした手当の性質や支給要件、金額に照らせば、正社員に支給する一方で契約社員に支給しないのは不合理だ。

【夏期・冬期休暇】

 正社員に夏期・冬期休暇が与えられているのは、労働から離れる機会を与えることで心身の回復を図るのが目的で、取得の可否や日数は勤続期間の長さに応じて定まるものとはされていない。

 契約社員も繁忙期に限定された短期間の勤務ではなく、繁閑に関わらない勤務が見込まれているため、夏期・冬期休暇を与えるのが妥当だ。

【有給の病気休暇】

 私傷病によって勤務できなくなった正社員には、生活保障を図り、療養に専念させることを通じて継続的な雇用を確保する目的で、有給の病気休暇が与えられている。

 契約社員の中には有期労働契約の更新を繰り返して勤務する者もおり、相応に継続的な勤務が見込まれているといえる。正社員との間で、病気休暇が有給か無給かの違いがあるのは不合理だ。

【祝日給】

 正社員は祝日のほか、年始期間の勤務に祝日給が支給される。年始期間の祝日給は、慣行に沿って特別休暇が与えられるとされる時期に最繁忙期のため勤務したことへの代償と解される。

 最繁忙期に労働力を確保する観点から、契約社員に特別休暇がないことには理由があるとしても、年始期間の勤務の代償として祝日給に対応する祝日割増賃金を支給しないのは不合理である。

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