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【台風19号被災1年】「コロナで借り上げ住宅延ばして」千葉の被災者

突風の被害を受け、現在も基礎だけになっている住宅跡地(手前)と屋根にビニールシートが被せられたままになっている住宅(奥)=8日、市原市永吉(長橋和之撮影)
突風の被害を受け、現在も基礎だけになっている住宅跡地(手前)と屋根にビニールシートが被せられたままになっている住宅(奥)=8日、市原市永吉(長橋和之撮影)
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 東日本を中心に甚大な被害をもたらした昨年の台風19号(令和元年東日本台風)は12日、上陸から1年となった。千葉県によると、昨年の台風と大雨で、今も約1400人が避難生活を続けている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で自宅の再建が進まない人も。被災者の一人は「借り上げ住宅の期間をもう少し延ばしてほしい」とため息をついた。

 同県市原市で発生した竜巻で家を飛ばされ、住む場所を失った介護士、鑓田(やりた)和美さん(55)は親族の家などを転々とした後、今年2月に千葉市にある県の借り上げ住宅に入居した。

 市原市では台風上陸前の12日午前、想定外の竜巻が発生し、同市の潤井戸地区、下野地区、永吉地区で甚大な被害が出た。市によると、40代男性1人が亡くなり、子供4人を含む9人がけがをした。

竜巻と見られる強風により被害を受けた直後の市原市永吉付近では、家屋が倒壊していた=令和元年11月、市原市(納冨康撮影)
竜巻と見られる強風により被害を受けた直後の市原市永吉付近では、家屋が倒壊していた=令和元年11月、市原市(納冨康撮影)
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 竜巻による建物の被害は全壊8棟、大規模半壊11棟、半壊16棟、一部損壊45棟の計80棟におよび、今も基礎がむき出しのままになった家屋や、屋根にビニールシートが張られたままの家屋が残されている。

 鑓田さんの住まいは永吉地区にあった。「風の音が強くなってきたと思ったら、ゴーとすごい音がした。気がついたら家がなくなっていた」と振り返る。倒れてきたふすまに挟まれ、夫に引きずり出された直後は「何があったのか全く分からなかった」。幸い同居していた家族も含め、大きなけがはなかった。

 2月に県の借り上げ住宅に入居し、自宅の再建を考えた矢先に新型コロナウイルスの感染が拡大した。「介護士という仕事をしている以上、自分が感染するわけにはいかない。自宅再建の手続きも進まず、次のステップに進むことができない」とため息をつく。自宅はがれきを片付けただけで、現在も基礎がむき出しのままになっている。借り上げ住宅の入居は2年間の期限付きだ。

 「こうした状況なので、自宅を再建するのか、他の所に住むのかも決めることができずにいる。コロナのことを考慮して、借り上げ住宅の期限をもう少し延ばしてもらえたらありがたい」。鑓田さんはそう苦しい胸の内を明かした。

1400人が避難生活

 県によると、昨年の台風15、19号と、21号による10月25日の記録的大雨で避難生活を続けている人は、1日現在で計632戸1403人にのぼる。

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