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座間9人殺害 自殺撤回「真意の承諾ない」と検察、弁護側反論「意思あった」

 神奈川県座間市のアパートで平成29年10月、15~26歳の男女9人が殺害された事件で、強盗殺人や強盗強制性交殺人などの罪に問われた無職、白石隆浩被告(29)の裁判員裁判の第2回公判が5日、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で開かれた。被害者3人の事件に絞った冒頭陳述が行われ、検察側は3人とも自殺の意思を撤回し、「真意に基づく殺害の承諾はなかった」と主張。弁護側は「殺害方法と希望日を伝え、自らの意思で被告の元へ行った」と反論した。

 3人は、最初に犠牲となった会社員の女性=当時(21)▽高校1年の女子生徒=同(15)▽介護職の男性=同(20)。

 検察側は冒頭陳述で、3人ともネット上で自殺願望を発信するなどして白石被告と知り合ったが、直接会話した後に自殺の意思を撤回するメッセージを送っていたと指摘。しかし、被告から「家出してしばらく自分の元にいればいい」などと被告のアパートに滞在するよう誘われ、金銭や性的暴行を目的に殺害されたと主張した。「被害者が自殺願望を抱えていることと、被告に殺害される同意があることはイコールではない」とも強調した。

 弁護側は、3人が事件前からそれぞれ深い悩みを抱え、「不安定な精神状態だった」と説明。白石被告に「首絞めで」と殺害方法を伝えたり、遺書を書いたりしていたとし、「死の結果を想定し、殺害の承諾をしていた」と述べた。

 冒頭陳述に先立ち、弁護側証人の精神科医が出廷。自殺願望者が他人に殺害されることも望んでいるかどうかは「かなり別次元の話。ケースごとに分析が必要」と証言した。

 起訴状によると、白石被告は29年8月下旬~10月下旬、座間市の自宅アパートで女性8人に乱暴した上、男性1人を含む9人をロープで窒息させて殺害。現金数百~数万円を奪い、遺体を切断して室内のクーラーボックスなどに遺棄したなどとしている。

19日まで3被害者を集中審理

 白石被告の裁判員裁判は、被害者9人のうち、最初に犠牲になった会社員の女性=当時(21)=ら3人に関する審理に移った。今後、3人の事件に集中して被告人質問や証人尋問などを実施。19日に検察側と弁護側が3人の事件について意見などを述べる中間論告や弁論が行われる。

 公判期日は9月30日の初公判から12月15日の判決公判まで計24回指定されており、計77日間の長期審理となる。被害者も多数に及ぶため、裁判員の負担などに配慮し、被害者9人を3つのグループに分けて審理。中間論告や弁論もグループごとに行う。

 東京地裁立川支部では裁判員6人のほか、補充裁判員も上限の6人選んだ。ただ、補充裁判員1人が初公判前に解任され、裁判員1人も初公判後の10月2日付で解任された。地裁支部はいずれの解任も理由を明らかにしていない。

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