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埼玉の小4男児殺害、33歳義父に懲役20年求刑

 さいたま市見沼区の集合住宅で昨年9月、義理の息子で小学4年の男児=当時(9)=を殺害したなどとして、殺人と死体遺棄の罪に問われた住居不定、無職、長島悠介被告(33)の裁判員裁判論告求刑公判が2日、さいたま地裁(任介辰哉裁判長)で開かれ、検察側は懲役20年を求刑した。判決は9日に言い渡される。

 検察側は論告で「強固な殺意に基づく危険な犯行」と断じ、落ち度のない男児を短絡的に殺害して自己保身のために遺体を隠したと指摘した。弁護側は、男児との関係に悩みを抱える中での衝動的な犯行だったと訴え寛大な判決を求めた。

 起訴状などによると、長島被告は昨年9月17日夕、自宅で男児の首を電源コードで絞めて殺害し、電気や水道の設備を収納するメーターボックスの中に遺棄したとしている。

 長島被告は事件当時、男児の母親と婚姻関係にあった。

■「本当のお父さんじゃないくせに」

 きっかけはささいな出来事だった。

 公判での長島被告の説明によると、殺害の直前、男児が学校の紅白帽をなくしていたことを注意したところ、口論になった。

 男児「家から出ていけばいいのか。死にたい」

 長島被告「そんなことを言うとお母さんが悲しむ」

 男児「本当のお父さんじゃないくせに」

 別の部屋に移った長島被告は「頑張っているのに、なぜこんなことを言われるのか」と思いをめぐらせた。昨年夏ごろから男児と関係に「限界を感じていた」矢先でもあった。

 そのとき視界に入ったのが凶器の電源コードだったという。

 「電源コードを手にしたところ反射的、無意識に絞めてしまった」

 状況を詳細に語る一方、長島被告は明確な殺意は否定し続けた。検察側の追及には「本当に無意識だった」と答え、「(首を絞めれば)死ぬと分かっていたはずだ」とたたみかけられても「それが分かれば困らない」と反論した。

 公判では、昨年末に離婚した男児の母親を「今も愛している」と語り、「出所を待ってほしい」と記した手紙を送ったことも明らかにした。

 求刑後、裁判長に促されて証言台に立った長島被告は、涙ながらに「あの日に戻りたい。こんなはずじゃなかった」と悔悟の念を口にし、意見陳述のために出廷していた母親を向いて「ごめんなさい」と謝罪した。母親は、長島被告を見据えて悲痛な叫び声を上げた。

 「許しませんよ、絶対に。息子を返してくださいよ!」

(内田優作)

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