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【ケリー被告初公判詳報】(2)ゴーン被告、カネに細かく 1円単位まで事前チェック 

カルロス・ゴーン被告
カルロス・ゴーン被告

  《日産自動車元代表取締役、グレゴリー・ケリー被告と法人としての日産の初公判が、東京地裁で続いている。検察側が描いた事件の「ストーリー」を示す冒頭陳述が始まった》

 検察官「検察官が証拠によって証明しようとする事実について述べます」

 《検察官が、用意した資料を手に語り始める。まずは被告の身上経歴からだ。日産は国内外に子会社や関連会社を有し、日産グループとして世界各地で自動車の製造販売をしている。仏ルノーと提携して、相互に株を保有。2017年度の連結売上は12兆円となった》

 《次にケリー被告。ケリー被告は米イリノイ州に出生し、弁護士資格を持って日産の関係会社に入社。秘書室の業務を所管するなどし、2018年の解任まで代表取締役の地位にあった》

 検察官「日産におけるゴーン被告の権限と報酬の扱いについてです」

 《逃亡中の“主役”に言及する検察官。日産元会長のカルロス・ゴーン被告は日産の低迷期にルノーから役員として日産に迎え入れられ、代表取締役社長に次ぐ地位である最高執行責任者に就任、経営再建をおこなった。黒字化を目指す「日産リバイバルプラン」で過去最高の純利益を出して再建を遂げた》

 検察官「ゴーン被告は解任まで日産の代表取締役の地位にあり続け、社長、共同会長、会長兼社長、会長などに就任した。日産の業務全般に従事し、徹底したコスト削減をする経営計画を実行、主導した」

 《検察官の主張からは、ゴーン被告が日産を救ったことと引き換えに、被告が日産内で強大な権限を得ていった経過がうかがえる。検察官はさらに、ゴーン被告がルノーや関連子会社でも要職に就いており、関連子会社では年間50万ユーロの報酬があったことにも言及。日産の報酬についても話が及ぶ》

 検察官「日産の報酬は株主総会で上限額を設定。報酬配分は社長、会長に一任されていた。ゴーン被告は報酬額を最終的に決定する権限がありました」

 《説明によると、ゴーン被告は報酬に関し、代表取締役との間で、日産の業績や取締役の能力について協議をしていた。しかし自らの報酬は厳に管理していたようだ》

 検察官「役員の報酬管理は秘書室が行っていた。ゴーン被告の報酬額は、ゴーン被告から高い秘匿性を要求されており、ほかの幹部にも秘匿されていた」

 《自身のカネをめぐっては外部にも保秘が徹底されたようだ》

 検察官「長者番付で開示されないよう、申告期限内には所得を0円として、公示後に本来の所得に修正していた」

 《高額報酬が公になることを恐れていたとされるゴーン被告。実際の報酬額はどう決めたのか。検察官によると、基本年俸に個人の租税やボーナスを加算し、日産が負担した給付を加算して算出。日産で使われていた「報酬計算書」では、左に前年度報酬、右にゴーン被告が決める新年度報酬の欄があり、大まかな方針を秘書室に提示していた。ここに租税などを計算し、1円単位までゴーン被告に示していたという》

 検察官「被告は計算書を確認し、修正を指示し、新年度の報酬を決めていた。また秘書室長に金額の上昇率を指示して自己の報酬を決定していた」

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