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紙谷容疑者、17年間の南アフリカ逃亡生活 新型コロナが終止符  

紙谷惣容疑者
紙谷惣容疑者

 平成15年に元飲食店員、古川(こがわ)信也さん=当時(26)=が殺害され、遺体の一部が東京都奥多摩町などに遺棄された事件で、南アフリカに逃亡していた住所・職業不詳の紙谷惣(そう)容疑者(46)=殺人容疑などで国際手配=が、警視庁高井戸署捜査本部に逮捕監禁容疑で逮捕された。約17年間に及ぶ紙谷容疑者の逃亡生活に終止符を打ったのは、新型コロナウイルスの感染拡大だった。

 紙谷容疑者は先月下旬、南アの日本大使館に「金が尽きて苦しいので日本に帰りたい」と出頭し、指紋で本人と確認。今月3日に帰国し、成田空港で身柄を確保された。捜査本部の調べに対し「間違いない」と容疑を認めている。

 捜査関係者によると、警視庁は約6年前、紙谷容疑者らの身柄引き渡しを想定して南アの警察当局と協議した。死刑制度のない南ア側からは「死刑制度のある国に引き渡しはできない」との反応があったという。

 警視庁が動向を見守る中、新型コロナが状況を激変させた。紙谷容疑者は2011年(平成23年)ごろから、事件の首謀者とされる松井知行容疑者(48)=殺人容疑などで国際手配=と別れ、潜伏していたとみられるが、先月下旬から現地の日本大使館を連日のように訪れて経済的困窮を訴え、日本への早期帰国を求めるようになった。

 南アは厳格なロックダウン(都市封鎖)を実施してきたが、63万人超(今月3日時点)の感染者を確認。紙谷容疑者は「同居人がコロナに感染した」と話し、所持金も乏しく、精神的に不安定になっていた。

 海外逃亡した容疑者を航空機で移送する場合、通常は現地に捜査員を派遣して同行させ、日本の領空に入ってから逮捕状を執行する。だが今回は警察庁と外務省が協議し、在外邦人の生活困窮者を保護して帰国を援助する制度を利用、異例の手順を踏んだ。乗り継ぎで一時、滞在したドーハの空港で大使館員が監視した以外は紙谷容疑者が単独で成田空港まで移動した。

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