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【よど号事件50年】「闘いは間違っていた」「拉致は無関係」北在住メンバー

乗客を乗せたまま給油する日航「よど号」=昭和45年3月、福岡空港
乗客を乗せたまま給油する日航「よど号」=昭和45年3月、福岡空港

 昭和45(1970)年3月、共産主義者同盟赤軍派の学生ら9人が日航機を乗っ取り、北朝鮮へ渡った「よど号」事件から50年を前に、よど号グループが産経新聞の取材に応じた。「ハイジャックを含め赤軍派の戦いは間違っていた」と総括する一方、メンバーが国際手配されている欧州での日本人拉致は「無関係だ」と主張。日本への帰国は「拉致の疑惑が晴れない限り不可能だ」とした。北朝鮮・平壌の「日本人村」で共同生活するメンバーを代表して若林盛亮(もりあき)容疑者(73)が電話取材に答えた。

 若林容疑者は「理念のためなら、他人の命や犠牲はやむを得ないという考えは、絶対的に間違っていた」と振り返った。一方で北朝鮮での50年間について「アジアから見た日本を知れた。無駄ではなかったと思いたい」とした。

 ウェブサイトや会員制交流サイト(SNS)でメッセージを発信、20代の若者らから批判を含めた投稿もあるが、「若者は政治に無関心で、学生運動もなくなったが、私たちの責任を考えれば批判できる立場ではない」。

 欧州での日本人拉致事件は改めて関与を否定。今年2月、有本恵子さん(60)=拉致当時(23)=の母、嘉代子さんが94歳で亡くなったことについて「ご家族の心中を察するに余りあるが、本当に関与していない」と話した。

 一方、1980年代に多くの日本人の北朝鮮渡航を斡旋(あっせん)したと明かし「通常の手続きで入国できない市民運動家などの依頼に応じた。多くの人が訪朝し、無理に連れ去る拉致の必要はなかった」と強調した。

 拉致問題の最終的な解決には「全容解明」が不可欠だとし、相互の検証などが課題になるが、「日本側がどのように事実を受け入れるかが焦点になるのではないか」と述べた。

 日本への帰国では「ハイジャックの裁判を受ける覚悟はある」としながらも、日朝関係の混迷で実現は困難だと指摘。メンバーは高齢で、帰国したとしても活動には限界があるとした。

 近況については2月、新型コロナウイルスの世界的流行を受け、居留地を離れてはならないと指示されたという。最近になり緩和され、平壌市内へ買い物などに出かけた。マスクを着けた人が目立つが商店や食堂は通常通り営業し、日本人村近くの川を運搬船が往来するなど、生産活動も停滞していないとした。

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