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復興支援、岩手・宮城で事実上縮小 福島移住支援に軸足

 復興の司令塔となる復興庁は令和3年度以降も10年間の延長が決まっている。政府は同年度以降、宮城、岩手両県の復興支援態勢を事実上縮小するとともに、福島県では住民の帰還促進から外部からの移住支援へと軸足を移す。発生10年の節目を前に復興政策は曲がり角を迎えつつある。

 政府は復興庁の設置期間を令和12年度末まで延長し、引き続き復興相を置く復興関連改正法案を3日に閣議決定した。

 宮城、岩手両県の出先機関はそれぞれ県庁所在地から被害が大きかった沿岸部へ移転。宮城は石巻市、岩手は宮古市や陸前高田市などを念頭に地元との調整を進める。また、規制の特例や復興整備計画、復興特区税制についても対象地域を沿岸部などに重点化する。

 両県ではインフラなどハード面の整備の見通しが立ったことが背景にある。三陸沿岸を結ぶ復興道路は来年度末までに開通予定で、災害公営住宅はほぼ全て完成し、仮設住宅の提供は順次終了する。

 一方、東京電力福島第1原発事故で長期避難を余儀なくされた福島については「中長期的な対応が必要」として支援態勢を拡充する。復興庁関係者は「宮城、岩手は自治体にバトンを渡すが、福島は国が責任を持ってやるしかない」と話す。

 原発が立地する福島県双葉町は4日、事故後初めて一部区域で避難指示が解除されたが、復興庁が昨秋に行った町民意向調査では「戻りたいと考えている」が10・5%にとどまる一方、「戻らないと決めている」が63・8%を占めた。

 被災地を視察した安倍晋三首相は7日、記者団に「福島が復興するその日が来るまで、国が前面に立って全力を挙げていく」と述べ、交付金拡充など移住支援を進める考えを示した。復興庁は今夏に具体策を示す方針だが、福島再興への道筋はまだ不透明だ。

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