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【政治デスクノート】不公平なチャーター機「政府負担」は将来に禍根を残す 酒井充

邦人退避のため中国・武漢市から羽田空港に到着した全日空のチャーター機第1便=1月29日、東京・羽田空港(桐原正道撮影)
邦人退避のため中国・武漢市から羽田空港に到着した全日空のチャーター機第1便=1月29日、東京・羽田空港(桐原正道撮影)

 政府は肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの発生源となった中国湖北省武漢市へチャーター機計5便を飛ばし、同省滞在の邦人ら828人を帰国させた(中国籍の配偶者ら含む)。運航費などは政府負担とする一方、約8万円の運賃は個人負担とする方針だったが、与党幹部が相次いで異を唱え政府負担となった。

 計828人が戻ったので、政府負担は約6600万円となる。年間100兆円を超える予算を扱う政府にとって、たかが6600万円ということだろうか。現在も感染拡大阻止に取り組む政府にとって、運賃代はさしたる問題ではないのかもしれないが、この背景には重大な問題がひそむ。

 経緯を振り返る。安倍晋三首相は1月26日にチャーター機派遣を表明し、菅義偉官房長官は27日の記者会見で運賃は自己負担とする考えを示した。ところが、自民党の二階俊博幹事長が29日午後に「惜しんでばかりいては、しようがない」と記者団に語り、政府負担を求めた。「本人たちが好んでそういう立場になったのではなく、いわば災難だ」と理由を述べた。

 それでも外務省は29日夜の記者説明で「料金徴収」とし、菅氏は30日午前の記者会見で自己負担の方針を繰り返した。一方、菅氏の記者会見と同じ時間帯、公明党の山口那津男代表は党会合で「緊急事態に不安とリスクを抱えてやむを得ず帰国を余儀なくされた方々だ」と述べ、政府負担を求める二階氏に同調した。

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