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ゴーン被告の旅券携帯、地裁が許可 レバノン入国に使用か

カルロス・ゴーン被告=2019年5月23日、東京都千代田区(納冨康撮影)
カルロス・ゴーン被告=2019年5月23日、東京都千代田区(納冨康撮影)

 会社法違反(特別背任)などの罪で起訴され、保釈中にレバノンに逃亡した日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告(65)について、東京地裁が昨年5月に弁護側の請求を受け、フランスから発行された旅券の携帯を許可していたことが2日、関係者への取材で分かった。東京地検は海外逃亡の恐れが高いとして反対していた。地検はレバノン入国の際、地裁が携帯を許可した旅券が使われた可能性もあるとみて調べている。

 地裁は昨年4月、海外渡航を禁止し、所持する全ての旅券を弁護士に預けることなどを条件としてゴーン被告の保釈を許可。弁護団はゴーン被告が国籍を持つレバノン、フランス、ブラジルの3カ国が発行する旅券を預かっていたという。

 関係者によると、弁護側は昨年5月、「旅券不携帯で入管難民法違反になる」として条件変更を地裁に請求。地検は海外逃亡の恐れが高いとして反対意見を出したが、地裁は2冊あるフランスの旅券のうち1冊を鍵付きケースに入れて携帯し、鍵は弁護団が預かるとの条件で請求を認めた。

 弁護団の弘中惇一郎弁護士は逃亡発覚直後、全ての旅券は預かったままだと明らかにしたが、2日、「地裁と協議して鍵付き旅券を所持していた経緯を失念していた」と釈明した。

 日本出国の際は不正な手段が使われた疑いが強く、この旅券が使われた可能性は低いとみられるが、レバノン政府当局者は、フランスの旅券で合法的に入国したとしており、この旅券が使われた可能性がある。

 裁判所関係者は「保釈中の外国人に条件付きで旅券の携帯を認めることは通常の措置。今回は日本の法を破って出国したという極めて特異な事例だった」と説明。ある検察幹部は「旅券携帯義務は司法判断で免責されるもの。裁判所の判断が甘かった」と話した。

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