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栃木・記者ノート 台風19号 助け合いの心が真の復興に

秋山川の氾濫で冠水した住宅地=10月13日、栃木県佐野市赤坂町
秋山川の氾濫で冠水した住宅地=10月13日、栃木県佐野市赤坂町

 「県内に非常に激しい大雨や暴風の可能性」「最大限の警戒を」-。台風19号への備えを呼びかける10月11日付朝刊栃木県版の記事で、私はこう書いた。しかしこの時には、被害がここまで大きくなるとは考えていなかったというのが正直なところだ。台風19号は、日本が巨大な自然災害と常に隣り合わせにある国だということを人々に再認識させた。

 台風襲来直後の13日朝、秋山川の堤防が決壊したとの情報を受け、佐野市赤坂町へ向かった。町全体が泥水に浸かった悲惨な光景。そこからは毎日県内を駆け回って被害状況を取材し、被災者の言葉に耳を傾けた。当初の想定をはるかに超える被害を目の当たりにし、世の中へ発信しなければと強く感じた。

 県南を中心とした浸水地域で、泥水の入り込んだ家を必死に片付ける被災者が「全く終わらない」と疲れ切った表情を見せたこと。育てたイチゴが全て出荷不能になった鹿沼市の農家の男性が「今年は育ちが良かったのになあ」と肩を落とす姿に、かける言葉が見つからなかったこと。栃木市の避難所で暮らす家族が「いつ出られるんだろう」と不安な気持ちを語ったこと。全て自分の心に重くのしかかった。

 被害は住宅、企業、農業、学校、インフラなど多くの場所に及んだ。少しでも被災地の状況を知ってもらいたく、可能な限り状況を伝えてきたつもりだが、取材が及ばなかった場所もある。まだ伝えることがあるのではないか。自問自答の日々は続いている。

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