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【京アニ放火】中津川女子中学生殺害事件の遺族「真実を伝えることが名誉回復」

 京都アニメーションの放火殺人事件では、犠牲者の実名公表をめぐる議論が起きた。被害者報道の意味とは何か。岐阜県中津川市で平成18年、中学2年生だった次女、清水直(なお)さん=当時(13)=を少年により殺された母、恵子さん(53)に聞いた。

   ◇

 私は報道被害で本当に苦しめられました。加害少年の付添人弁護士は少年が接見で話したことを毎日マスコミの前で披露し、それがまるで真実のように日々報じられました。「万引や家出の常習犯」などという根も葉もない噂がテレビの全国放送で流され、コメンテーターは無責任に娘をおとしめるコメントをした。小さな町は事実無根の噂話で持ちきりでした。

 実名か匿名か、警察から発表に関する意向を尋ねられるような場面はありませんでした。でも、もし匿名で報じられたらさらに興味本位の噂話が広がって、もっとひどいことになったのではないかと思います。

 私の願いは、加害少年の嘘や心ない噂話でおとしめられた娘の名誉を回復すること。それには真実を正しく伝えるしかない。本当の娘の姿を伝えられるのは実名報道だと思っています。

 これまで、積極的にメディアを通じて発信してきたわけではありません。事件直後はメディアスクラムを防ぎたいと、警察の被害者支援に頼りました。少年審判と調停が終わったとき、会見はしましたが、「審判や調停の内容は一切話してはいけない」と言われたので、その通りにしました。その結果、言いたいことは何も言えなかったのです。

 私も最初から弁護士に依頼して加害少年の嘘を「そうじゃない」と逐一指摘すれば、加害少年の一方的な言い分ばかりの報道にはならなかったかもしれない。でも、そう気づいた今は、マスコミも直の事件には関心がない。そんな状況で、伝えたいことを発信するのはとても難しい。相当なエネルギーも必要です。

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