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首里城火災、復元長期化か「観光に影響心配」

焼け跡を調べる警察官ら=1日午前、那覇市首里(宮沢宗士郎撮影)
焼け跡を調べる警察官ら=1日午前、那覇市首里(宮沢宗士郎撮影)

 沖縄を象徴する那覇市の首里城の火災から一夜明けた1日、あまりにも変わり果てた城の姿に市民らの動揺は広がり続けている。沖縄県警は実況見分を実施し出火原因の究明を急ぎ、関係者らからは復元を望む声も出始めた。ただ、元の姿に戻すには長期を要するとみられる。「観光客への影響が心配だ」。沖縄を代表する施設でもあり、関係者には不安ものぞく。

 この日、首里城は消火活動に伴う広範囲の規制が解かれ、周辺には通学する子供や観光客らの姿もみられた。だが、主要施設は跡形もなく崩れ、入り口の門の前に警備員が立ち普段のにぎわいは潜める。

 「建築を勉強していて歴史も好きなので二千円札にも(守礼門が)描かれている首里城を見るために来たのに…」。大分大大学院1年の永田一星さん(23)と平野雄士さん(23)は悲しそうな表情を浮かべた。

 北海道小樽市から訪れた会社員の石田一美さん(58)は「2回くらい見たことがあった。とても残念」、福岡県から訪れた九州大大学院1年の小川雄也さん(23)も「生々しい」と肩を落とした。

 内閣府によると、平成4年に開園した首里城公園は沖縄の歴史や文化に触れられる施設として、年間約280万人余りが訪問。沖縄を代表する観光スポットになっている。

 10月27日からは琉球王国の儀式を再現するイベント「首里城祭」が開かれ、多くの観光客でにぎわうはずだった。だが、そうした様子はなかった。沖縄のフルーツなどを使った手作り石鹸(せっけん)を販売する店でアルバイトをしている友利萌果さん(19)は「じわじわとショックが大きくなっている。観光客への影響が心配です」と話した。

 戦禍で焼失した首里城の復元にあたっては、資料が乏しく、30年以上を要したとされる。ただ、今回については、琉球大名誉教授の高良倉吉(たから・くらよし)氏は「これまでに資料や人材、設計図など蓄積されたものがあるのも事実だ」と説明する。

 それでも、復元にあたっては、相当の長期を要するとみられる。菅義偉官房長官は1日の会見で「再建に向け財政措置を含めて国としてやるべきことは責任をもって何でもやる」と話した。

 沖縄県警と消防は1日午前、現場で実況見分を実施。火災当時の状況などから、正殿内の北側付近から出火したとみて、原因の特定を急ぐ。

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