PR

ニュース 社会

【台風19号】犠牲の54歳介護士の女性 気配りできる「せっちゃん」と慕われ 宮城・丸森

台風19号で犠牲となった宮城県丸森町の斎藤せつ子さん(平成29年撮影)
台風19号で犠牲となった宮城県丸森町の斎藤せつ子さん(平成29年撮影)

 阿武隈川と、その支流が氾濫し、大規模な浸水被害を受けた宮城県丸森町では10人もの住民が犠牲になった。介護士の斎藤せつ子さん(54)も濁流にのまれ、亡くなった。おだやかな性格で気配りも欠かさず周囲から「せっちゃん」と呼ばれて、親しまれていたという。「どうして」。知人らは、早すぎる死を悼んだ。

 知人らによると、斎藤さんは夫と娘、孫と4人で暮らしていた。台風が襲った12日は、車で移動中で、五福谷川の氾濫に巻き込まれて流された可能性があるという。車はすぐに見つかったが、車内には姿はなく、20日になって、町内の田んぼで遺体で見つかった。

 近所に住む、酪農家の佐藤優さん(77)は「おだやかな人だったのに…」と肩を落とす。今年9月の地域の集会では「孫が生まれたばかりなんです」とうれしそうに話していたのを佐藤さんは覚えている。

 その孫の成長を何よりも楽しみにし、孫の写真を何枚も入れたスマートフォンを手渡してくれたこともあった。佐藤さんは「『スマートフォンの使い方が分からない』と言ったら、丁寧に教えてくれた」と振り返る。

 やさしく、気配りができいつも笑顔を絶やさなかったという斎藤さん。近くの八巻きみさん(80)は定期的に開かれる地元の集まりで、洗い物や団子作りなどを率先して取り組む姿が印象に残る。

 「『私がやりますよ』と言ってくれていた。顔を合わせると、あいさつしてくれた。かわいそうで、かわいそうで。悲しくて言葉になりませんよ…」。八巻さんは声を詰まらせた。(松崎翼)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ