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恩赦、被害者に配慮し対象限定 「大赦」「減刑」は行わず

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 天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に合わせて実施が決まった政令恩赦は、有罪判決が無効になる「大赦」や「減刑」は行われず、軽微な犯罪で罰金刑を受けた人に限定された。過去の政令恩赦に比べ、小規模で抑制的になった。

 現行憲法下で実施された政令恩赦や特別基準恩赦は、終戦と日本国憲法公布(昭和22年)や国際連合加盟(31年)、沖縄本土復帰(47年)などがある。

 過去には、死刑を無期懲役に減刑したケースもあった。日本が主権を回復したサンフランシスコ講和条約発効を受けて実施された27年の恩赦では、大赦が120の罪を対象に行われ、釈放は5千人を超えた。だが、「出所後の仕事や住む場所といった手当をしていなかったため、出所後1年以内の再犯が続出した」(法務省関係者)という。

 昭和から平成への代替わりでは、政令恩赦を2度実施。平成元年の昭和天皇の「大喪の礼」では大赦と復権が行われ、2年11月のいまの上皇さまの「即位の礼」では、復権だけだが、罰金納付から3年以上との条件はなく、今回より対象が広がった。

 憲政史上初となる譲位に伴う今回の恩赦については「ご大葬の場合と一緒にすることはできない」などと慎重な意見が政府内にあり、譲位と即位を一連の慶事と位置づけて1回のみの実施となった。

 17年に犯罪被害者基本法が施行されるなど被害者感情に配慮する世論が高まっており、今回の政令恩赦でも大赦や減刑は行わない。21年の裁判員制度の導入で、国民が審理に関わった判断を覆すことへの反発も予想され、今後も大赦の実施には極めて慎重に判断されるものとみられている。

 恩赦には、受刑者らの更生意欲を高めたり、社会復帰を促進したりする効果があり、憲法に基づき、内閣が決定し、天皇が認証して実施されている。一方で公平性、透明性を担保するためにも、対象者を選定する有識者による組織の創設など、時代にあった制度のあり方について今後議論する必要もありそうだ。

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