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【台風19号】聖光学院ナインが友情の片付けボランティア 福島・伊達市 

泥だらけになりながら畳を運び出す聖光学院野球部員=14日、福島県伊達市(芹沢伸生撮影)
泥だらけになりながら畳を運び出す聖光学院野球部員=14日、福島県伊達市(芹沢伸生撮影)
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 台風19号の記録的な豪雨により、複数箇所で河川が氾濫、多数の家屋が床上浸水した福島県伊達市の梁川町町裏地区では14日、今夏、福島県代表として13年連続甲子園に出場した聖光学院(同市)の野球部員ら約60人が、復旧のためボランティア活動を展開した。チームメートの自宅が水没し、心配したナインの「友情の輪」が地域全体への奉仕活動に発展した。

 「大丈夫か?」。13日深夜、市内に住む聖光学院3年の佐藤楓真(ふうま)さん(18)のスマートフォンに、グループラインが入った。阿武隈川の支流で、自宅の近所を流れる塩野川の氾濫を心配する野球部時代の仲間からだった。

 自宅の1階が水没していた佐藤さんは、水浸しになった家の写真を送った。すると、この写真をきっかけに、新旧の部員間で佐藤さんの力になろうという話が持ち上がり、多くの野球部仲間が賛同。2年生約40人、3年生約20人が参加する“大部隊”が立ち上がった。

 「手伝いに行くから何でも言えよ」。仲間の言葉に佐藤さんは胸が熱くなったという。

 午前9時ごろから集まり始めた野球仲間は、佐藤さんの家だけでなく近所を回って手伝いを申し出た。体力のある高校生たちは冷蔵庫、畳の運び出しなど、泥だらけになりながら力仕事に没頭。午後からは雨も降ったが、作業の手を緩めることはなかった。

 道路の脇には、泥にまみれた家財の山ができていった。佐藤さんは「自分は幸せ者だな」と思った。父、友和さん(39)も「(水害で)ぬかるんだ道を自転車で来てくれた選手もいた。いい仲間がいてうらやましい」。母、静香さん(39)も「今日、本来は試合だったはず。本当にありがたい」と感激していた。

 甲子園出場時のキャプテンで3年の清水正義さん(18)は「みんな心配はしていたが参加者が多くて驚いた。災害で被災した場所でのボランティアは初めてだったが、少しでも役に立てればうれしい」と話していた。

 近所に住む高齢の女性は「水分を含んだ畳は重くてどうにもならなかった。なんとお礼を言ったらいいのか分からない」と、床上浸水で厳しい状況の中、感謝することしきりだった。

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