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大川小訴訟 事前防災の不備認定、市・県に賠償命令の遺族側勝訴確定 最高裁

宮城県石巻市立大川小学校の校舎=宮城県石巻市 (本社チャーター機から、川口良介撮影)
宮城県石巻市立大川小学校の校舎=宮城県石巻市 (本社チャーター機から、川口良介撮影)

 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市立大川小の児童23人の遺族が市と県に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(山口厚裁判長)は市と県の上告を退ける決定をした。震災前の学校の防災対策が不十分だった過失を認め、市と県に約14億3600万円の支払いを命じた2審仙台高裁判決が確定した。

 一連の津波訴訟で、行政側の事前防災の不備を認定した判決が確定したのは初めて。児童や生徒を災害から守るための国や自治体の対策に一定の影響を与えそうだ。決定は10日付。5裁判官全員一致の結論。

 大川小では児童108人のうち70人が死亡、4人が行方不明となった。遺族は学校の管理責任を問い、平成26年3月に提訴。訴訟では、予見可能性の有無のほか、津波襲来の直前まで約50分間、児童を校庭に待機させた判断の適否などが主な争点だった。

 28年10月の1審仙台地裁判決は、市の広報車が高台への避難を呼び掛けた時点で裏山に児童を避難させるべきだったと指摘。市と県に約14億2600万円の賠償を命じた。地震発生後、児童を適切に避難させなかったとして過失責任の所在を現場の教職員に求めた。

 これに対し、昨年4月の高裁判決は、大川小が津波の浸水予想区域に含まれなくても、川が近くにあり津波襲来の危険性は「予見可能だった」と指摘。学校は危機管理マニュアルに避難場所や経路を定めず、市教育委員会も是正させなかったとして事前の準備が不十分だった組織的過失を認定し、賠償額を1000万増額した。

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